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吸血鬼は夜に居場所がある

 一日ずっと気だるくて、冷房の効いた部屋では力が抜けてしまうし、外へ出かけると光がドカドカ落ちてくるうえに空気はネバネバしています。さらに蝉が一匹鳴いていて、僕はそろそろ高原の別荘へ行かなければなりません。あるいは洞窟のなかで暮らさなければなりません。

 昼よりも夜に活動しやすいのはずっとそうで、夏場はいつも以上に昼間の居場所をなくしてしまいます。気分が悪くなって穏やかでいられない。そういうときは攻撃的な衝動が大きくなって、抑え込むことで忙しくなってしまう。嫌な出来事があったのと同じように、嫌な気分から生まれる攻撃性は面倒くさいです。ところで攻撃を向けることに、なぜ恐れているのかはよくわかっておりません。反撃を恐れているのか、攻撃された経験から加害者になることを恐れているのか。攻撃されたときに反撃したい気持ちがあったから、いざ攻撃する側にまわると相手の心情がそのようになると推測しているのか。自他の境界線があいまいな例ですね......

 なにはともあれ、しょぼくれてしまうのを避けるために美味しいものをたくさん食べなければなりません。浅漬けでも仕込みたい。